
避妊に非協力的なパートナーと向き合い、望まない妊娠や深刻なトラブルを経験する女性は少なくありません。キャリアも恋愛も大切にしたいからこそ、自分の体や将来を守るにはどうすればいいのか。本記事では、実際の体験談をもとに複数のケースを紹介しながら、悩めるキャリア女子が知っておきたい視点や対処法を解説します。専門家の見解や前向きなヒントも交え、あなたらしく幸せを築くための指針を探っていきましょう。
避妊に非協力的なパートナーとのリアル:体験談から学ぶこと
なぜ"避妊しない男性"が存在するのか
避妊をしたがらない男性がいる背景には、単なる知識不足や快楽優先、支配欲などさまざまな要因が考えられます。一方で、「無理やり子どもを作ることで相手を逃がさないようにしたい」「外に出せば大丈夫だと思っている」など、誤った根拠や身勝手な価値観によるケースも少なくありません。さらに若年層では性教育が行き届かず、女性が「断れない」「相手を傷つけたくない」といった理由で強引な要求を受け入れてしまう事例も目立ちます。
「好きな相手だからこそ、避妊の話を切り出しづらい」「避妊しないのは愛情の証なのでは?」と感じてしまう女性もいます。しかし、これからご紹介する体験談の多くが示すように、避妊に非協力的な態度は女性の人生を大きく左右するリスクを伴うものです。ときには身体的・精神的な負担を強いられ、仕事や将来設計にも影響が及ぶ場合もあります。まずは実例を通じ、そのリアルな現状に目を向けてみましょう。
望まない妊娠・中絶に至ったケース
高校生で予期せぬ妊娠、中絶を経験(みゆさん・仮名/当時18歳)
関東在住のみゆさん(仮名)は高校3年生のとき、年下の彼氏と避妊をせずに性行為をした結果、妊娠が発覚しました。進学を控え、将来への不安を抱える中、「終わった、という一言でこの世の終わりを感じた」と振り返ります。
結局、彼女は中絶を選ばざるを得ず、「私が赤ちゃんの命をなくした」という大きな罪悪感に苦しみました。さらに避妊をお願いしても、彼が「やだ、いらない」と拒否し続けた事実が重くのしかかり、「自分がもっと強く言えたら防げたかもしれない」という後悔も消えません。
現在20歳になったみゆさんは同世代への性教育活動を始め、「自分の体を大切にすること」や「避妊の知識を身につけ、相手にきちんと伝えること」の大切さを訴えています。
繰り返し中絶を余儀なくされた女性たち
あるコミュニティの報告では、Aさんは交際相手がコンドームを着けてくれないために2度の妊娠・中絶、Bさんも同様に2回の中絶を経験したといいます。どちらも男性側が「面倒」「気持ちよくない」といった理由で避妊を拒否し続けた結果、女性が身体的・精神的負担を一手に背負う形になりました。周囲からは「そんな男性とは別れるべき」とアドバイスされても、当事者にとっては簡単に関係を断ち切れない事情もあります。とはいえ、繰り返される"避妊しないセックス"が女性に深い傷を残すのは事実です。
多産DV(リプロダクティブ・アビューズ)の極端な例
19歳で長女を出産したあやかさん(仮名)は、夫による「避妊なしの性交強要」に苦しみました。わずか8カ月後に2人目を妊娠し、その後も約8年で4人の子どもを出産。経済的にも身体的にも限界を迎えつつも、夫は「もっと子どもが欲しいから」と避妊をせず、拒否を許さない。
後になって「多産DV」という言葉を知ったあやかさんは、これが支配的な暴力だったと気づきます。こうした例では女性の意思が尊重されないまま、妊娠・出産が繰り返されるため、心身の健康やキャリアは大きく損なわれてしまいます。
キャリア女子へのポイント
- 若年層だけでなく、結婚後の夫婦関係でも「避妊に非協力的な態度」や支配が起こり得る
- 結果的に妊娠・出産を繰り返し、キャリアの中断や経済的困窮に陥るリスクがある
- 妊娠を強要されたり拒否権が持てない状況は、DV(ドメスティックバイオレンス)の一種と考えられる
パートナーに合わせた結果、破綻した例
彼に流され続け、関係悪化した女性(21歳)
21歳の女性が相談した相手は、29歳の彼氏。付き合って1年以上経つものの、彼はセックスのたびに避妊してくれず、彼女は何度か膀胱炎にも悩まされました。彼を問い詰めると「もうしない、ごめん」と謝罪するものの、同じことが繰り返される状態が4ヶ月続きます。
彼女が「妊娠したらどうするの?」と何度聞いても、曖昧に話を濁されたり、「外に出しているから大丈夫」と根拠のない自信を示されたり。最後には彼が半ば無理やり挿入してきたため、彼女が泣く泣く行為を中断せざるを得ませんでした。それでも「大好きだから別れられない」というジレンマに陥り、不安とモヤモヤを抱えたまま過ごしています。
避妊拒否の恋人と決別
コンドーム着用を嫌がる元彼と別れたという女性もいます。元彼は「外に出してきたから妊娠させたことがない」と、根拠のない"成功体験"を押し付け、彼女の不安に取り合わなかったそうです。最終的に彼女は「話が通じない」「リスクを軽視され続けたくない」と判断して決別を選びました。
タレントのバービーさんも、視聴者から寄せられた「彼が避妊してくれない」という相談に対し、「今すぐ別れて」と強い言葉でアドバイスを送っています。女性の体と将来を一切考えない男性は、立派なDV加害者である可能性があるため、距離を置く決断も必要な場合があるでしょう。
キャリア女子へのポイント
- 避妊拒否で不安を感じながら性行為を続けると、日常的なストレスが大きく、仕事への集中力も落ちる
- 関係が破綻すると、心身だけでなく転居や仕事調整など、さらなる負担がかかる恐れも
- 「嫌だ」と言えない恋愛パターンを繰り返すと自己肯定感を下げる結果にもつながる
話し合いや教育で改善・成長したポジティブ事例
パートナーとの対話で解決(30代女性Aさん)
30代の女性Aさんは付き合い始めの彼氏が避妊をしないタイプで、一度は「大切に思われていないかも」と強い不信感を抱きました。しかし、悩んだ末に勇気を出して「順序は守りたいし、避妊はしてほしい」と伝えたところ、彼が真剣に謝罪し、協力を約束。
最初は「避妊すると気持ちよくないから」と抵抗を示した彼も、「お互いのため」という意識が芽生えてからは積極的にコンドームを購入・使用するようになったそうです。Aさんは「話し合いを恐れず、自分の意思をはっきり示す大切さを学んだ」と振り返り、今では「前より相手への信頼感が増した」と感じています。
男性側の意識変化:性教育や周囲のアドバイス
性教育の場やカウンセリングを通じて、男性が態度を改めるケースも増えています。高校の養護教諭の話では、「恋人同士なら必ずしも受け入れなくてはならないと思っている生徒が多い」とのこと。そこで教諭は、「避妊に協力しないなら断るのが当たり前」と教える授業を企画し、生徒の意識を変える取り組みをしています。
また、避妊について知識をつけると、「生でしないと愛がない」という思い込みがいかに根拠薄弱かに気づきやすくなるようです。実際、当事者の啓発活動やSNSなどをきっかけに「相手を大切に思うならむしろ避妊は必須」と考え直す男性も少なくありません。
キャリア女子へのポイント
- パートナーに対しても「教育」や「情報提供」をすることで、相手の態度が変わる可能性がある
- 自分自身が正しい性知識を持つことも重要。堂々と伝えることで、関係が好転する場合あり
- 「私とあなたの両方の将来を守るために避妊が必要」とはっきり言えるかどうかがカギ
妊娠を望んであえて避妊しなかった合意の成功体験
計画的な"授かり婚"(21歳女性Bさん)
一方で、あえて避妊しないことを二人で話し合い、納得して進めた結果、幸せな家庭を築いているカップルも存在します。21歳のBさんは中学1年生から交際していた同級生の彼と「子どもができたら結婚しよう」と将来を見据え、十分話し合った上で避妊をしない選択をしました。その結果、望みどおりに妊娠し、先日入籍を済ませたそうです。
周囲からは「若いのに大丈夫?」と心配の声もあるものの、Bさんは「計画通りだからとっても幸せ」と笑顔で語り、パートナーとの絆も深まったと実感しています。
子どもが夫婦の絆を深めた例
30代男性の体験では、「できちゃった婚」扱いながらも、実は夫婦が話し合いを重ねていたケースがあります。お互いにある程度収入があり、子育てに協力して働き続ける体制を整えた上で「子どもを授かったら結婚しよう」と合意していたため、実際の妊娠も前向きに受け止められたとのこと。
「子どもがいるからこそ"家族"を強く意識できる」と夫婦共に語り、両立の苦労はあれど、心から喜びを感じているそうです。やはり重要なのは、双方が同じ方向を向いているかどうかであり、責任と覚悟の共有があれば「避妊しない」イコールすべてが危険なわけではないといえます。
キャリア女子へのポイント
- 「避妊しない=無責任」ではなく、しっかりと合意・計画がある場合はポジティブに働く例も
- 大事なのはお互いの認識を一致させること。将来的なキャリアプランや子育ての分担なども含めて話し合いが不可欠
- 外野の反応に揺らされず、「自分たちの意思」で決断したカップルは比較的満足度が高い
避妊について話し合うためのヒント
こうした体験談から分かるように、「避妊しないセックス」はときに女性の人生を大きく左右し、キャリア形成にも影響を及ぼします。そこで、悩めるキャリア女子がパートナーと向き合う際に押さえておきたいポイントをまとめました。
1. 自分の意思と境界線を明確にする
「望まない妊娠を絶対に避けたい」「仕事の状況から今は妊娠したくない」「将来的には子どもを望むが、時期を選びたい」など、自分がどうしたいかをはっきり意識しましょう。相手に合わせがちになると、結果的に自分の大切なものを失うリスクがあります。
2. 避妊=愛情ではなく、責任と尊重の問題
「愛しているから避妊しない」ではなく、「愛しているからこそ相手の体や将来を尊重する」という考え方が基本です。もし相手が避妊を拒んでも、あなた自身がNOを伝える権利はあるし、行使していいのです。
3. 話し合いを避けない
避妊の話は気まずいと感じるかもしれませんが、黙っていたり曖昧にしていると状況は変わりません。「妊娠したらどうする?」「病気のリスクは?」と具体的に問いかけ、パートナーの意見を聞きましょう。話し合いで解決したカップルの例もあるように、真剣な対話が関係改善の鍵を握っています。
4. 性の知識を身につける
「外に出せば大丈夫」「何度もしてきたから平気」など、根拠のない思い込みでリスクを軽視している男性は多いもの。自分が正しい知識を持ち、相手に分かりやすく説明することで、相手の認識を変えるきっかけを作りましょう。専門家の書籍や医療機関のサイトを参照するのも有効です。
5. 専門家や第三者の力を借りる
もしパートナーにまったく聞く耳がなかったり、既にDV要素が感じられる場合は、信頼できる友人やカウンセラー、支援窓口など外部に相談するのも手です。自分だけで抱え込むのではなく、周りの力を借りながら状況を改善することが重要。特に暴力的に避妊を拒まれる場合は、速やかに安全を確保する行動が必要です。
まとめ
避妊に非協力的な男性パートナーとの体験談を振り返ると、そこには望まぬ妊娠や中絶、関係の破綻といったネガティブな結果が多く見受けられる一方、しっかり話し合うことで意識を変え、絆を深めるケースもあります。さらに、互いの合意のもとで子どもを望んだ結果、幸せな家族を築く例も少なくありません。要は「双方の意思」が尊重されているかどうかが、未来を明るくする大きな分岐点になっているのです。
キャリア女子が大切にしたいポイント
- 自分の将来設計や健康を優先し、境界線を引く勇気を持つ
- 避妊は愛情の問題ではなく、責任と尊重の問題であると認識する
- パートナーとの対話を恐れず、自分の気持ちを正直に伝える
- 専門家の知見や周囲の助けを有効活用し、孤立しないようにする
誰かに合わせてばかりでは、いつしか自分らしい生き方やキャリアを諦めてしまうかもしれません。一方で、きちんと話し合いができる関係ならば、互いに理解と責任を分かち合い、新たなステージへ進むことも可能です。
もし今、悩んでいるなら、まずは一人で抱えこまずに信頼できる人や専門機関へ相談してみてください。あなた自身の体と心は、あなたが守る以外にありません。自分の未来を大切にしながら、パートナーとよりよい関係を築くために、一歩踏み出してみましょう。